かっさでできたあざのような跡は消えるの?消えるまでにかかる日数は?

東洋医学の1つの治療法である
「刮痧(かっさ)」は
もともとはあざのような赤い跡を出す療法です。

でも、そもそもその赤い跡を出す必要があるのでしょうか?

また出てしまったあざのような赤い跡は消えるのでしょうか?

今回は、かっさでできた跡についてを解説していきますね。

かっさで出たあざのような赤い跡は消えるの?

読者さん

刮痧で出た赤い跡は消えるのですか?

これはよくある質問です。

赤い跡を出すことを目的にしていない
島田流かっさでも
赤い跡が出てしまうことがあります。

滞りが強い場所は弱い刺激で
ちょっとこすっただけで
赤い跡「痧(さ)」が出てしまうことがあります。

この赤い跡は打撲の時と同じ原理で
赤味が黄色く変化して
その後1週間~10日で必ず消えていきます。

しかし、肌に直に刮痧をするときに
クリームやオイルが少なく
肌に余分な摩擦を起こし続けると
黒く色素沈着をおこすことはあります。

これは刮痧の赤味が残ってしまったのとは違います。

ですから肌に直に刮痧をするときには
クリームやオイルをたっぷり塗布して
かっさプレートの滑りをよくしておくことは
とても大切なことです。

かっさではあざのような赤い跡は必要なのか?

そもそもこのあざのような赤い跡は必要なのでしょうか?

もともとはこの赤い跡を出す刮痧ですが
何故こんなに
ハードにこする療法が必要だったのでしょうか?

それは昔は、身体を使って
労働する人が多かったからではないかと思います。

今でも肉体労働者やアスリートのマッサージは
強めで行うことが多いのです。

骨格がしっかりしていて
身体を使った仕事やスポーツをしている場合
少し強めの刺激が必要かもしれません。

ですが
現代の一般の方々はほとんどがデスクワークや
それほど運動量の多くない生活を送っているはずです。

そんな方々に必要以上の強い刺激を与えると
身体はかえってぐったりしたり、
痛みがでたりしてしまいます。

セラピストとして30年以上たちましたが
経験を重ねれば重ねるほど
トリートメントに強い力は必要ない
と実感します。

いいトリートメントというのは
最低限の力で最大の効果を引き出すもの。

筋肉は強い刺激を与えると
ギュっと収縮します。

身体や心を緩めようと受けるトリートメントで
逆に筋肉を硬くしてしまっては逆効果ですね。

ですから現代の特に刺激に敏感な日本人に向けた
島田流かっさは
赤い跡を出すことを目的にしなくても
効果を感じていただけるよう
低刺激で効かせるように作っています。

中国の「刮痧(かっさ)」と島田流かっさの違い

中国の「刮痧(かっさ)」と
島田流かっさは、
ルーツは同じでも
方法は違いますのでその違いをご紹介します。

「刮痧(かっさ)」とは

「かっさ」とは
2500年前から中国で行われてきた
もともとは民間療法。
「刮(かつ)」はけずるという意味で
「痧(さ)」は動けなくなって
滞っている血液のことをさします。

専用の刮痧板(かっさプレート)を使って
皮膚の主に経絡や反射区を擦って刺激することで
毛細血管に圧を加えて、血液の毒を肌表面に押し出し
経絡の流れを良くするというもの。
いわば東洋医学的なデトックスであるといえます。

この文章は私が中国に刮痧を習いにいって
帰国後すぐに作ったもの。

今ではインターネット上でも
同じような文章が出回っていますが
オリジナルを作ったのは私です。

そもそも
東洋医学的なデトックスとは?
と考えていた時に
中国で出会っていた
刮痧を思い出し習ってみようと思ったのです。

ただ、当時日本では1つも習えるところがなかったため
仕方なく中国に習いにいくことにしました。

詳しくは井上きみどり先生が描いてくださっている
かっさ日本伝来物語をご覧くださいね。

» 「かっさ日本伝来物語」第1話スタート!

そして中国の
「刮痧(グワシャー)」を
「かっさ」と日本で呼んだもの私が最初です。

ですから
「かっさの名づけ親」
と名乗らせていただいています。

日本では私が美容のツールとして
最初にご紹介してしまったので
かっさプレートを美容グッズと思っている方も
多くいらっしゃいますが
それは違います。

刮痧は東洋医学の治療法の1つですので
身体の様々な不調に使うことが本来の使い方です。

それからかっさプレートを
「かっさ」だと思っている方も多いのですが
刮痧は治療法の名前
それを行う板のことを「かっさプレート」と呼ぶのが正解です。

中国や台湾で行われているかっさ

中国や台湾での刮痧は
もともとは民間療法としてスタートしています。

ですが今では
中国の東洋医学のお医者さんである
中医師の資格をとるカリキュラムの中にも
刮痧は入っていることから
医療として認められています。

中国で刮痧ベースを習った半年後
医療の現場で
どのように使われているのか見てみたくて
中国の東洋医学の病院研修に行きました。

そこでは漢方薬・鍼・吸角(カッピング)・推拿などの
東洋医学の治療法の1つとして
刮痧が使われていました。

また台湾では足裏マッサージのサロンなどで
気軽に刮痧を受けることができます。

ただしこちらの刮痧は
とにかくあざのような赤い跡を出すことを目的にしていて
かなりハードにこすっていくのが通常です。

中国・台湾での刮痧体験

中国に刮痧を習いに行っていた時に
担当の先生がクラスメイト全員に
刮痧を体験させてくださいました。

その時クラスメイトのほとんどに
あざのような赤い跡がでましたが
私の背中には赤い跡はでませんでした。

客観的に見て中国人のクラスメイトと
日本人である私への刺激の量は
コントロールされていたように思います。
(クラスで外国人は私1人でした)

中国人のクラスメイトたちは
赤い跡がでたにも関わらず
痛いとかぐったりしてしまったとかいうこともなく
むしろ痛みや問題があったところが改善している様子でした。

また中国で
街のマッサージサロンのようなところで受けた刮痧は
それほどハードだった印象はありません。

ところが台湾での刮痧体験はとにかくハードでした。

途中何度も「痛いからやめて」と言ってみましたが
「赤い跡を出さなければ意味がない」
とのことで
ガンガンこすられた写真がこちらです。

終わった後はとにかく皮膚がこすられた痛みと
熱感、ツッパリ感があり
旅行中仰向けに寝ることはできませんでした。

  • 痛かった
  • 熱かった
  • 眠れなかった

これが台湾での刮痧体験の感想です。

この話しをかっさを習いに来た生徒さんたちにすると
「でもその後スッキリしたのですよね?」
と必ず聞かれます。

残念ながら答えは
NO。

辛かった思い出しか残っていない台湾での刮痧体験でした。

こんな体験から
日本で島田流かっさを作る時には
日本人に合わせた刺激で作ろう
と心に誓ったのでした。

日本人に合わせた日本発の「島田流かっさ」とは?

これまでにもお話ししたように
島田流かっさは赤い跡を出すことを目的にしていません。

「それでは刮痧の本来の意味をなさないのでは?」
と思われそうですが
2500年くらい前から使われてきた刮痧療法を
現代に合わせてアレンジしています。

赤い跡を出す刮痧は
凝っている場所や
疲れている場所
問題のある場所を
直接アプローチしています。

ですがこういった場所は既に
ダメージを受けていることが多いのです。

ですから
ダメージを受けてしまっている場所への刺激は最低限にするか
または全く別の場所でアプローチするのが
島田流かっさの特徴
です。

痛い場所を触らずに別の場所をかっさすることで
流れをよくしていく。

東洋医学の経絡理論を使って
そんなことが可能になります。

中国の医療の現場でも
そのような使われ方をしていた疾患も目にしました。

2500年前から使われている刮痧療法。
伝統医学をベースに
現代人に合わせた使い方にアレンジしたものが
「島田流かっさ」です。

最後に:かっさは気持ちよくて流れる感じがベスト

今回は、
かっさでできたあざのような跡は消えるのか
についてを詳しくお伝えしました。

かっさで出た跡は消えるので
安心してくださいね。

是非、気持ちよくて流れる
かっさをご体感いただければと思います。

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