今回は
東洋医学を学びたいセラピストにおススメの1冊をご紹介。
その本がこちら。
「長生きしたければひじ下・ひざ下を押しなさい」
島田淑子著・島田力監修 ビジネス社
一般向けの本ですが
セラピストが知っておくといいこと満載です。
この本の特徴である
- ひざ下・ひじ下をアプローチする意味
- スーパーツボのご紹介
- ゆるゆる押し・グリグリ押しの使い分け
- 東洋医学的な痛みの種類と使い分け
などをご紹介します。
Contents
ひざ下・ひじ下をアプローチする意味
![](https://j-kassa.jp/wp-content/uploads/2021/02/3-1-1024x1024.png)
ツボはご存じの方が多いと思いますが
「経絡(けいらく)」
は知っていますか?
経絡とは
体表面から身体の中の六像六腑につながっている
エネルギーラインのことを指します。
身体の外側に出ている12本の経絡は、身体の中にも入っていって、
それぞれの担当する臓腑(内臓)につながっています。
その体表面を流れている経絡の上に乗っているのがツボ。
正式には「経穴(けいけつ)」と言います。
例えば
「このツボを押すと胃の働きを良くする」
こんなことを良く聞きますね。
これは、
- 胃に関連するツボを押す
- その刺激が経絡を通じて体内入る
- 胃に到達する
- その刺激によって胃の調子が整う
こんな原理になっています。
ツボも目に見えなければ
経絡も目には見えないので
まやかしのように思われがちですが
アジアを始め、欧米でも使われている
3千年続いてきたれっきとした医学に基づた考えです。
現在WHOが世界基準として認めているツボは、361個あります。
(ちゃんとWHOもツボを認めています)
この体表面にある361個のツボのうち
大切なツボを
「要穴(ようけつ)」と呼び
この要穴が集まっているところが、ひじ下・ひざ下なのです。
なので、東洋医学の治療である鍼灸治療でも
ひじ下・ひざ下のツボを使うことがとても多いのです。
また、この部分は自分でも触りやすい場所なので
セルフメンテナンスとしても
とても使いやすいし、効果も出しやすいですね。
かっさをする時は
この経絡をラインで刺激していきます。
今回は、この経絡上にあって大切な
スーパーツボについてご紹介していきます。
かっさで経絡をこする時も
このツボを頭に置いて刺激することで
効果UPが期待できます。
スーパーツボのご紹介
ひじ下・ひざ下にあって大切なツボ(要穴)は、
手に6個、足に6個あります。
例えば、合谷(ごうこく)。
![](https://j-kassa.jp/wp-content/uploads/2021/02/2-4-1024x1024.png)
このツボの効能は、便秘、目の疲れ、歯痛などいろいろありますが、
気の流れを良くするツボとしても有名です。
このツボ、大腸とつながりが強い経絡の上にあります。
だから便秘に効くんですね。
経絡の流れをたどっていくと、歯を通って、目にも行き着きます。
だから、目の疲れや歯痛に使っても効果的なんです。
気の流れを良くするって、なんだか良くわからないかもしれません。
気って、簡単にいうとエネルギーのことです。
ということは、足りないと元気が出ないのはわかりますよね。
でも、流れが悪いのも良くないんです。
気の流れが悪いと、メンタルの症状が出やすくなったりします。
何となくやる気が出ないとか
鬱っぽい気分とか
そんなときって、ときどきあるでしょう?
それって、気の流れが悪くなっているのかもしれません。
そういうときに、この合谷を押すといいんです。
そんなふうに効果絶大のツボが、スーパーツボです。
ゆるゆる押し・グリグリ押しの使い分け
ツボを押す時にどんな風に押していますか?
グリグリ押した方が効果がある
そう思っている人も多いのでは?
でもツボは、その時の症状に合わせて
ゆるゆるっと押した方がいい時と
グリグリっと押した方がいい時があるのです。
例えば、
手にある「合谷(ごうこく)」というツボと
足にある「三陰交(さんいんこう)」というツボ。
合谷を強めに(グリグリ押し)
三陰交を優しく(ゆるゆる押し)
すると「安胎(あんたい)」=妊娠中の胎児を安定させ
効果になります。
ですが逆に
合谷を優しく(ゆるゆる押し)
三陰交を強めに(グリグリ押し)
すると「堕胎の効果」があるとされています。
ですので
どんな時にどんなふうに押したらいいのか
その使い分けについてご紹介します。
①ゆるゆる押し「虚証(きょしょう)」
- 身体に何かが足りない時
- なんとなく不調の時
②グリグリ押し「実証(じっしょう)」
- 流れが停滞している時
- 強い痛みやコリがある時
ただし強い痛みの時は触らない方がいいこともあります。
こんな時は専門家に任せましょう。
東洋医学的な痛みの種類
東洋医学では痛みを様々な種類に分けて考えています。
ゆるゆる押しがいい時
①我慢できるくらいの鈍痛:「気」の不足
②温めると気持ちがいい、または痛みが楽になる:「冷え」が原因
③冷やすと気持ちがいい、または痛みが楽になる:「熱」が原因
グリグリ押しがいい時
①キリで刺されたような鋭い痛み:「血」の流れの停滞
②張ったような感じで痛い:「気」の流れの停滞
③重だるい感じで痛い:「水」の流れの停滞
だいたいの目安がわかったでしょうか?
さあ、まずは12のツボを
ゆるゆる押すのか
グリグリ押すのか
身体をよく把握して使ってみてくださいね。
![](https://j-kassa.jp/wp-content/uploads/2022/05/4cd92e8b7f4f1d6cc57ad6a61cdd7db3-1024x339.jpg)